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この節では、"Revised^4 report" [R4RS]の刊行以後に行なわれたSchemeへの変更点をあげる。
- 本報告書は現在、SchemeのIEEE規格[IEEESCHEME]の上位セッ
トになっており、本報告書にしたがう処理系は、自動的にIEEE規格にも
適合する。そのためには以下の変更が必要であった。
- 空リストは現改定では、真に評価されなければならない。
- 必須もしくは必須ではないとされていた機能の分類が削除され
た。現改定の組み込み手続きではプリミティブ、ライブラリ、オプ
ションという、3つの分類が存在する。オプションの手続きは
load
、with-input-from-file
、
with-output-to-file
、transcript-on
、
transcript-off
、interaction-environment
、
および3つ以上の引数を取る-
と/
である。
いずれもIEEE規格には存在しない。
- プログラムは、組み込み手続きを再定義できる。これによって
別の組み込み手続きの振舞が変化することはない。
- 共有されない型のリストにport(ポート型)が追加された。
- マクロに関する付録が削除された。現改定では、高水準マクロが報
告書の主文に入っている。導出式型の書き換え規則は、マクロ定義で置き
換えられている。予約識別子はもはや存在しない。
- 現改定から
syntax-rules
にベクタパターンが含まれること
になった。
- 多値の返り値、
eval
とdynamic-wind
が追加された。
- 正しい終端再帰を実装した手続き呼び出しが必須であることが、
明示的に定義された。
- 識別子内部に`@'を使用できる。`|'は、将来生じ売る拡張のために予
約されている。
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